
印鑑証明は普段の生活ではあまり必要のないものと考えられていますが、車の購入には必要となる場合もあります。自治体や車種によっては必要としない場合もありますが、基本的には必要であると覚えておいてください。購入する時には何枚くらい必要なのか、自分で用意したらいいのか、あるいは購入する業者に任せたほうがいいのかを確認してから自治体で申請しましょう。
そもそも印鑑証明って何?どうやって取ったらいいの?
印鑑証明とは、実印が本人の物であることを証明する用紙です。ひいては契約者本人であることを示す書類といえます。大きなお金が動く契約を始め、重要な書類で本人が契約したと証明するために捺印することが多いです。
車を購入する時だけではなく、一軒家やマンションなどを買うときにも使用します。それ以外にも遺産相続や保険加入、会社設立などのときにも使用する重要な物であるため、大切に保管しましょう。印鑑登録をする場合、実印と身分を証明できる書類(運転免許証・保険証・パスポートなど)を持って自治体の役所に行き、印鑑登録をします。
この際に書類に記入する場合もありますが、難しいものではありません。作成する書類の見本が多くの役所で存在しているため、参考にして書いてください。登録を済ませたら、印鑑登録証(カード)を発行してもらえます。
これは印鑑証明書を取得する際に必要になるものです。そして、印鑑登録証明書交付申請書に記入して窓口に提出します。印鑑証明を発行する時には手数料がかかるため、必ず現金を持っていってください。そして証明書を取得し、帰宅することになります。
印鑑登録を済ませてから印鑑証明を発行するまで、大体20分ほどで完了しますので、それほど時間はかかりません。
車の購入で印鑑証明は必要なのか
車を買うときには印鑑証明が必要となりますが、普通車以上の車種に限ります。普通車・トラック・大型トラックといった車種の場合は必ず印鑑証明を出さなければなりません。なぜ印鑑証明が必要となるのかというと、それは車を登録しなければならないからです。
つまり日本では車は「動産」と呼ばれる財産に当たります。財産登録として車や家を手に入れた場合、登録しなければいけません。普通乗用車やトラックを手に入れたら、必ず自治体に登録するために印鑑証明を必要とするのです。
そのため、車を購入する時には必ず印鑑証明を車を売った会社に出さなければならないのです。参照|印鑑通販:印鑑ダイレクト
なお、車の買い方によっては、出さなくてもいい場合があります。それはローンを組んでいて、車の名義が車の販売店やローン会社になっている場合です。車の名義が本人ではないため、印鑑証明を提出する必要はありません。
自分の名義でローンを組んでいて、自分名義の車になっている場合には、印鑑証明の提出が必要となります。
印鑑証明を必要としない車種
普通車以上の車種であれば自分名義の車を買うときに、印鑑証明が必要です。しかし、自分名義ではなくローン会社の名義で車を手に入れた場合や、普通車以下の排気量を持つ車種であれば、印鑑証明を必要としません。
つまり、軽乗用車、リヤカー、馬などの軽車両などは必要としないため注意してください。なぜ軽乗用車などは必要としないのか、その理由として財産として認められていないことが挙げられます。軽乗用車は法律で「動産」と認められていないため、印鑑証明によって財産として登録する必要がありません。
同様に軽車両とされる馬やリヤカーも必要ないといえます。ただし軽乗用車であっても車庫証明は必要となります。車庫証明の時に印鑑証明は必要となるのではないかと考える人も多いですが、認印で十分です。認印を購入し、捺印するだけで提出できるため、印鑑証明を取り寄せる必要はありません。
つまり、軽乗用車のユーザーは、買うとき・売るとき全てに印鑑証明を必要としないといえるでしょう。印鑑証明が必要となるのはあくまでも車を財産として認めている普通車以上の排気量を持つ車です。
車を買うときに何枚くらい印鑑証明が要るのか
普通車以上の排気量を持つ車を買うときに、印鑑証明を必要とすることはわかりました。しかし、どれくらいの枚数必要とするのでしょうか。答えは車を買うときの状況によって、多少枚数が異なります。基本的に下取りする車があるかどうかによって決まるわけですが、現在乗っている車を下取りに出さずに新たな車を買う場合、現金で車を買うときの枚数は1枚です。
ローンを使って買うときにはいりません。これは、ローンを使って買うときには車の名義がローン会社となっているからです。本人名義の車ではないため、必要がないといえるでしょう。現在乗っている車を下取りに出して、新たな車を買うときには枚数が異なります。
現金で車を買う場合は4枚、ローンで買う場合には3枚です。なぜ下取りに出すときにはこんなに枚数がいるのかというと、下取りに出す車の名義変更用・下取り車の自動車税還付請求権の譲渡用・下取り車の自賠責保険解約用が含まれているからです。
それにプラスして、新しい車の登録用として1枚必要となるため、現金で買うときのほうが1枚多いのです。なお、提出する時には基本的に書類を提出する3ヶ月以内に発行した印鑑証明を提出しましょう。あまり古いと偽造や現在の印鑑とは違うのではないかと、誤解を招く恐れがあるからです。
中古車の場合でも印鑑証明は必要か?また、廃車にするときは?

結論から言うと、中古車であっても新車であっても、購入する時の印鑑証明の枚数は変わりません。
そのため、購入する時には普通車を買うのであれば必ず印鑑証明を必要とすることを忘れずに用意しておいてください。
中古車であってもローンを組んで買うときには下取りに出して買うときのような枚数は必要ありませんので、確認してから申請しましょう。なお、印鑑証明は本人ではなく代理でも発行してもらうことが可能です。また、廃車にするときにも印鑑証明が必要となりますので、用意を忘れないようにしましょう。
なぜ廃車にするときにも印鑑証明を必要とするのかというと、車という動産を廃車にしたことを証明するためです。動産を買うときにも、動産を処分する時にも印鑑証明は必要とされているため、必ず用意しておきましょう。
ただし、あまり意気込まないでください。買うときに契約が済み、自動車会社に用意してほしいと告げられてから、用意してください。あまり急がず、3ヶ月以内に発行を済ませた印鑑証明を用意してからにしましょう。